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川原 慎也(船井総合研究所 シニアコンサルタント戦略 コンサルティンググループ グループマネジャー)
ダイヤモンド・オンライン 2010年6月14日掲載

なぜアップル信者が増え続けているのか

2010年8月26日

製品力 < マーケティング力  アップル製品がヒットする秘密

「ジーンズの前ポケットのさらに内側にあるこの小さなポケット…。いったいこのポケットは何のためにあるのかボクにはわからなかったんだが…このポケットはコレをいれるためにあったんだね!!」

アップルのスティーブ・ジョブズCEOがこう言いながら、“iPod nano”をその小さなポケットからおもむろに取り出して披露した瞬間、会場から割れんばかりの拍手が起こったのを覚えている方も多いのではないでしょうか。

iMac、iPod、iPhone、iPad…と立て続けにヒット商品を世に送り出してきたアップルのマーケティングは、トップであるスティーブ・ジョブズ自らが壇上に立って行なうプレゼンテーションから始まっています。

アップルがマーケティングに大きな力を注いでいるのは、そのスケジュールが告知された時点でマスコミ各社が楽しみにしているというこの「トッププレゼン」だけに限りません。細部に至るまで管理されている「ブランディング」からもうかがい知ることができます。

ブランドロゴはもちろん、CMやアップルストアによるイメージ訴求、ひと目でアップル製品だと認識できるような視覚に訴えるデザインや色づかい、利用者の聴覚までをも意識していると思わせる操作音、製品を梱包する箱に至るまで、あらゆるものに対するこだわりを感じます。現在は、名だたるIT系企業が導入している“エバンジェリスト”(自社製品の啓発活動を行う職種)も、その先駆けはアップルだという話もあります。

製品の機能面がヒットの要因のように考えてしまいがちですが、ベンチマークすべきポイントとして忘れてはならないのは、このように徹底的なマーケティング力によってその(もともと高い)製品価値を、より最大化させている手法でしょう。

少し古い話になりますが、かつてペプシコーラが最初の躍進を遂げた1970年代も、マーケティングの強化がその原動力でした。記憶されている方も多いかも知れませんが、「ペプシチャレンジ」という大キャンペーンを仕掛け、CMによる比較広告等(日本ではうけが悪かったようですが)の効果もあり、コカ・コーラの牙城を切り崩していきました。


潜在化している「ウォンツ」を狙う

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執筆者プロフィール

川原 慎也(船井総合研究所 シニアコンサルタント戦略 コンサルティンググループ グループマネジャー)

1998年船井総合研究所入社。中小企業を中心に展開されていた船井総研のノウハウ(現場重視で売上・利益向上を具現化)を、大手企業にも展開できるコンサルテーションへと発展させた第一人者。
クライアント企業の本質的な課題に切り込んだ上で、社員を巻き込みながら解決策を具現化していくコンサルティングスタイルは、組織変革や社風改革の必要な現場から確実に高い評価を得ており、近年はM&A後の組織再編といった業務においてもその効果を証明している。
また、企業のさまざまな問題(マーケティング、組織変革、人事、教育研修等々)に応えるために、社内のタレントを積極的に活用し、必要であれば社外の専門化との連携も実施しながら推進されるプロジェクトコンサルティグにおいても、高い顧客満足を獲得している。

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