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桃田 健史(ジャーナリスト)
ダイヤモンド・オンライン 2009年7月23日掲載

トヨタも拝む“水素の神様”が激白!「エコカーの本命は燃料電池車だ」

2010年2月4日

Q) 将来、日本にとって燃料電池が主力エネルギー源になるのか。

A) 日本の(カロリーベースの)食糧自給率は40%。だが、エネルギーの自給率は、たった4%なのだ。石油はあと40~50年で枯渇すると言われている。そうした状況で今後は、太陽光発電や風力発電などで、エネルギーをかき集めてこなければならない。燃料電池の効率的な利用としては、戸建住宅はもとより、数が多い集合住宅ではその屋上に定置式を配置する方法が有力だ。また、(車など)移動体は燃料電池が主役となる。そうした状況で、燃料の水素については、日本各地の地域特性とコストをバランスさせることになる。つまり、北九州のような製鉄所の副生水素の他、ゴミからのバイオマスや、天然ガス・灯油・石油からの改質など、それぞれの地域にあったカタチで水素を精製すれば良い。それでも、日本国内の車両・7000万台分には足らず、海外から水素を輸入することになるだろう。(インタビューはここまで)

1時間30分間のインタビューの後、村上副学長と共に「HYDROGENIUS」内の5つの研究施設を見た。様々な水素材料関連の測定器について、各研究チーム関係者から説明を受けた。学生、大学院生、研究者、皆の目がイキイキとしていたのが印象的だった。皆が、世界最先端研究に携わっていることへの、誇りと喜びを持っていた。

別れ際、村上副学長は「トヨタとホンダと日産が、みんな一緒に(ここに)来るンですよ。面白いでしょ」と笑った。ハイブリッドやEVではライバル関係にある日系大手自動車メーカーだが、燃料電池車では運命共同体、という意識が強いのだ。

その夜、福岡市街のホテルの部屋でテレビをつけた。すると画面に、世界初の量産型燃料電池車・ホンダ「FCXクラリティ」が映った。番組名、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」・第123回「夢を語れ、不可能を超えろ」。司会の茂木健一郎氏と住吉美紀アナウンサーが、本田技研工業の藤本幸人氏と、燃料電池車について話をしている。

そういえば筆者は2007年11月15日、米ロサンゼルスショーで、世界デビューを飾ったばかりの「FCXクラリティ」の前で、同車開発統括の藤本氏と話した。あの時の藤本氏も、生真面目そうな顔のなかに、希望と夢が溢れていた。ホンダ社内製・燃料電池(スタック)の特徴「Vフロー」について熱く語ってくれた。

日本が世界をリードする、燃料電池車開発。自動車メーカーの枠など飛び越えて、新たなる時代へと突き進んでいって欲しい。

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執筆者プロフィール

桃田 健史(ジャーナリスト)

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中

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