転職のリクルートエージェント > 転職成功ガイド > 転職マーケットレポート > 新領域参入のためM&A、財務のプロを求める ~食品業界再編~
2009年8月20日更新
食品業界再編のニュースが世間をにぎわせています。キリンとサントリーの経営統合のニュースが衝撃を与えたほか、製菓、乳業、冷凍食品など、あらゆるジャンルの食品メーカーで統合・提携の動きが進んでいます。
メディアでは有名大手企業のみが取りあげられますが、準大手から中小企業まで、再編の波はかなり広範囲に広がっています。
厚生労働省は、日本の人口は50年後には現在から30%減少し、9,000万人を切ると予測しています。それに伴い、現在約80兆円の食品市場は50年後には50兆円前後まで縮小すると推測されています。マーケット縮小の危機感から各社生き残りの道を模索している中、原材料費高騰、不況による消費低迷、プライベートブランド(PB)商品の台頭など企業経営に大きな影響を与える課題が重なったことで、再編の動きが一気に具体化しているのです。
マーケットの縮小に対して、現在各企業が打つ戦略は右の図のように、大きく「新商品開発」「コスト削減」「新領域参入」の3つに分けられます。
食品業界では、新卒採用中心の文化が根づいており、中途採用を行う場合は同業界・同製品の経験者に限られるケースがほとんどでした。しかし、大きな事業転換を迫られる今、業界・製品の枠を超えて、外部からスペシャリストを採用するようになっています。
具体的には、商品開発エンジニア、機械・電気エンジニア、M&Aや財務の専門家が求められ、いずれも企業の将来を左右する重要な役割を担うのです。ここでは、M&Aや財務の専門家の転職事例をご紹介します。
会計ファームでM&Aや技術提携のアドバイスをされていたSさん(31歳)は、「自分の会社の発展に貢献したい」という思いから、調味料メーカーに転職されました。Sさんの企業の決め手とは。
Sさん
31歳/男性
会計ファーム A社
小~中規模案件を中心に、M&A、技術提携のコンサルテーションを担当
中堅調味料メーカー B社
海外展開を目指し、現地パートナー企業の発掘、交渉、海外戦略策定を担当
前職での経歴と転職理由
Sさんは国内メーカーをクライアントにM&A、技術提携のアドバイスを経験。小~中型案件を計画通りに完遂されていました。複数の案件に携わるうちに、外部からのアドバイスではなく、自社の発展に関わる仕事をしたいと考えるようになり、転職活動を始められました。M&Aも含めた経営計画段階から、実際に実行する段階まで携われるような仕事を求め、相談に来られたのです。
企業の決め手
求人票にM&A業務の具体的な記載はなかったものの、中堅調味料メーカーの海外進出に関する求人をご紹介しました。Sさんも、企業規模から単独での進出は考えにくく、いずれM&Aという可能性は十分にあると考え、応募されました。
Sさんは、一次面接担当の役員から現状を聞きました。「まさに提携先企業を探している状況です。コンサルティング会社にアドバイスしてもらっているのだが、慣れない業務に苦戦しており、全面的に業務を任せられるような人材を求めているのです。」
最終面接では社長が、世界を視野に入れた具体的な成長戦略を語った上で「会計ファームでの経験を生かし企業成長への提案をどんどんしてほしい」とSさんに大きな期待を寄せていました。
Sさんは、B社の仕事に自分の経験・ノウハウを生かせると考えており、広い業務範囲、十分な裁量権、さらに社長からの直接の期待に大きな魅力を感じ、入社を決意されたのです。
キャリアアドバイザー
中川 竜宏
いかに非公開情報にリーチできるかがポイント
合併、提携、買収。国内マーケットの縮小が見える中、海外進出や新規事業の立ち上げを進める企業の主な選択肢です。というのは、自力のみでは時間がかかりすぎる、ということがわかっているため。仮に、海外に進出する場合、ネスレやペプシコなどすでに世界規模で事業を展開するメーカーに規模や販売網で劣っていますし、新規事業を立ち上げる場合、既存自社技術の応用だけでは限界があります。これらの課題解決をスピーディーに進めるために、パートナー企業との協同を選択する企業が多いのです。
このような背景から、M&Aや財務の専門家を求めている企業があります。しかし、事業戦略に関わるため、情報は非公開なものがほとんどです。リクルートエージェントでは、ホームページに掲載していない非公開求人も扱っています。
M&Aや財務の専門職は、自社の将来を左右する仕事です。プレッシャーと責任が伴いますが、その分大きなやりがいも得られます。一度求人を探しにお越しください。
※この記事は、2009年8月20日時点の情報です。時期によって状況が大きく変わっている可能性がありますので、ご了承ください。
キャリアアドバイザーにご相談いただければ、 最新傾向をお伝えします。