東京・大田区のディスコ本社。ここには70を超える実験室があり、次世代・次々世代の試作品を手にした世界中の半導体メーカーの技術者が次々とテストカットのために訪れる。年々加速するデジタル製品の小型化、薄化に伴い、搭載される半導体の製造工程には今までにない高度な加工技術が要求されている。彼らは、求める品質を実現するために必要な切断・研削技術を探りに、この実験室を訪れるのだ。
「私たちはKiru・Kezuru・Migaku技術に特化し、誰にも真似できない技術力を培ってきました。するとハードルの高い案件ばかりが持ち込まれ、課題を解決する作業自体が、我々のノウハウとなり蓄積されていく。このスパイラルを繰り返すことで、世界一と自負する加工技術を磨きあげてきたのです」。
最近は、半導体・電子部品に加え、発光効率が加工精度によって左右される白色LEDの案件も多く寄せられるという。最先端のエレクトロニクス製品の性能を決定づけるのが、ディスコの技術だ。では、そこではどんなエンジニアが求められているのだろうか。
「メーカーにとって開発情報は極秘事項。それでも私たちに相談がくるのは信頼があるからです。それも、クオリティの高い製品や技術といったハード面の信頼だけではなく、『ディスコなら最後までついてきてくれる』という、技術者の姿勢を含めたソフト面の信頼感があるからです」。
持ち込まれる課題の難易度は高い。砥石を変える、回転数を変える。あらゆるパターンを試しながら徹底的に要求仕様に近づけていく。製品を納入したらそこで終わりではない。現場での稼働状況を見ながらさらに最適化を図る。最先端の技術動向を直接知り、難易度の高い技術に挑み続けるからこそ、エンジニアの技術も、キャリアも深く磨かれていくわけだ。
「求めるのはキャリアより、諦めず挑戦を続ける人。『できない理由を探すのではなく、できる方法を考え、提案する』人です。事実、中途入社の方の半数以上は異業界出身。ディスコという会社を全く知らなかった人も多数います」。
日々高度な技術に取り組むうちに、自らの技術やキャリアのレベルも各段に上がっている。そんなエンジニアへの道が、ここにはある。