
上田惇生(立命館大学客員教授 ドラッカー学会代表)
ダイヤモンド・オンライン 2010年5月17日掲載
明日をつくる者としてわれわれの今日の生き方が問われている
2010年8月30日
「マネジメント・フロンティア」
【絶版】ダイヤモンド社刊
2446円(税込)
「明日というものは、無名の人たちによって今日つくられる」(『マネジメント・フロンティア』)
ドラッカーは、人の幸せの基盤たる文明をつくる者は、財とサービスを創出する機関である「組織」で働く普通の人であるという。
明日というものは、「この企業の社長、あの企業のマーケティング部長、あちらの企業の研究部長、向こうの企業の監査役によってつくられる」。
過去を振り返れば、この世界はあらゆる破局から再三再四よみがえった。20世紀には2つの大戦と大恐慌があり、スターリンとヒトラーがいた。大勢が死に、多くが破壊された。他の世紀でも歴史に残るような災厄が、それこそ10年ごとに襲っていた。
それにもかかわらず、そのつど人類は立ち直り、経済的、社会的、さらには政治的にさえ、一つの方向性と回復力を取り戻してきた。
その奇跡にドラッカーは驚き、しかもその主役が、政治家や官僚や大学教授ではなく、勤勉に働く普通の人たちであることを見出し、敬意を抱いた。
そしてドラッカーは、その普通の人たちの活力を引き出し、さらに国を発展させる方法としてマネジメントを確立したのであった。
われわれもまた、明日をつくる者として、文明の担い手としての自負と責任が要求されているのである。
「明日がどのような種類のものになるかは、組織に働く普通の人たちの、知識、洞察、先見、能力にかかっている」(『マネジメント・フロンティア』)
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執筆者プロフィール
上田惇生(立命館大学客員教授 ドラッカー学会代表)
ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授、ドラッカー学会代表。1938年生まれ。1961年サウスジョージア大学経営学科留学、1964年慶應義塾大学経済学部卒。経団連会長秘書、国際経済部次長、広報部長、財団法人経済広報センター常務理事、ものつくり大学教授を経て、現職。







