
上田惇生(立命館大学客員教授 ドラッカー学会代表)
ダイヤモンド・オンライン 2010年1月25日掲載
変化に自らの強みをマッチさせればチャンスになる
2010年3月8日

「未来への決断」
ダイヤモンド社刊
2548円(税込)
「すでに起こっていることは何かとの問いに対する答えが、企業や産業にとっての可能性を明らかにする。しかし、その可能性を現実へと転化するには、自らの強みを、そこにマッチさせることができなければならない」(『未来への決断』)
したがってまず、各企業は、わが社が強みとするものは何か、うまくやっているものは何か、うまくやれるものは何か、いかなる強みが競争力につながっているかを知らなければならない。
しかも、強みを知ることは、既存の強みをいかなる分野で増強すべきかを教えるとともに、新しい強みをいかなる分野で獲得すべきかを教えてくれる。そのために今日何をなしうるか、何をなすべきか。
ドラッカーは、すでに生じた変化に対し、自らの持つ強みをマッチさせることが、戦略計画だという。それこそが、不確実性時代のプランニングである。そのとき初めて、変化が脅威ではなく、機会となる。予期せぬものを自らの優位性に転換することが可能となる。
ただし、一つだけ条件がある。機会が訪れたときに応え切れるだけの知識と人材を、常日頃より培っておかなければならない。すなわち、未来のための予算を持たなければならない。ドラッカーは、それが研究開発予算であり、人材育成予算であるという。
「未来のための資源を創出し、維持していくには、毎年の支出の10%から12%を、景気のいかんに関わらず、恒常的に予算化していかなければならない」(『未来への決断』)
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執筆者プロフィール
上田惇生(立命館大学客員教授 ドラッカー学会代表)
ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授、ドラッカー学会代表。1938年生まれ。1961年サウスジョージア大学経営学科留学、1964年慶應義塾大学経済学部卒。経団連会長秘書、国際経済部次長、広報部長、財団法人経済広報センター常務理事、ものつくり大学教授を経て、現職。







