転職のリクルートエージェント > エンゼルバンクSPECIAL EDITION > 『エンゼルバンク ドラゴン桜外伝』原作者・三田紀房先生に訊く

「常識」を疑え。強者が作ったルールに従うだけでは、生き残れない!

マンガ『エンゼルバンク ドラゴン桜外伝』がテレビ朝日系列で連続ドラマ化され、2010年1月から放映がスタートしました。「人の価値を決めるのは相場だ」「大きな成功を得るには、全員が右を向いた時は左を向け!」「起業は不景気な時に行うもの」など、刺激的なメッセージや啓発性に富む内容が注目され、マンガ・ドラマともビジネスパーソンを中心に人気を博しています。
その原作者は、独自の視点で世相を鋭くえぐる作風に定評がある三田紀房先生。次々に話題作を打ち出す人気クリエーターはいったいどのような素顔なのか、お話を伺いました。

マンガを描く段階からドラマ化を視野に入れて企画

──TVドラマ版『エンゼルバンク 転職代理人』の放映が始まりました。原作とは少々異なり、より娯楽性が高い味付けになっていますね。

三田先生(以下、敬称略) 近年のドラマ制作のトレンドや、他番組とのバランスなど様々な事情もあるのだと思いますが、TV局サイドにはコミカルなドラマにしたいという意向がありました。
マンガとTVでは媒体特性も異なるため、ドラマ制作の難しさを感じましたが、2話、3話、4話と回を追うごとにクオリティーが高まってきていると感じています。頑張る人を応援するドラマになってきているのではないでしょうか。

──TVドラマ化ということは、いつ頃から意識されましたか?

三田 原作を企画している段階から意識していました。作品にもよりますが、複数の媒体を組み合わせた展開をプランニングすることが、私の場合は多いんですよ。
『エンゼル~』の場合も、ドラマ化されやすくなる仕掛けを考えながら戦略を立てました。

──偶発的にドラマ化されたわけではなかったのですね。ちなみに『エンゼル~』はマンガ化、ドラマ化に適した題材だったのでしょうか?

三田 いやぁ、そうではなかったですね(笑)。
ドラマの話は別にして、マンガの題材としては実に扱いにくいものでした。キャリアカウンセラーの仕事は、デスクを挟んでクライアントと会話をするという“静的なシーン”が多く、基本的に物語はオフィスの中で進行します。
また説明的な会話を多く入れないと、読者に理解してもらえない内容ですよね。だから何らかのアクションや場所の移動などによって、展開にメリハリをつけるということが難しい。マンガ家泣かせの題材でした。

──そのような物語をエンタテインメントに仕上げていくために、どのような工夫をされましたか?

三田 あまり特殊な事例は出さず、読者が共感できるような事例をなるべく取り上げるようにしました。
隣の芝生が青く見えて、自社や自らの実力を客観視しないまま転職に突っ走ろうとする若手社員。30歳前後になって将来のキャリアをどのようにデザインするか思い悩むOL…。そのように身近にありがちなケースを取り上げることで、読者の共感を得やすいように工夫したのです。
また、読者が常識と思い込んでいる事柄に敢えて疑問を呈し、全く異なった視点からの提案を織り交ぜるようにしました。例えば“起業は不景気の時にしろ”というようなことですね。常識を打破するようなメッセージを発信することで読者を刺激し、さらに夢を与えたいと考えました。

──多くのビジネスパーソンが共感でき、しかも仕事や人材ビジネスに関する知識を得られる内容にしたというわけですね。確かにそうした点は『エンゼル~』の魅力になっていると感じます。

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